円安が業績に与える影響について、東北の半数の企業は「デメリットの方が大きい」と受け止めていることが、帝国データバンク仙台支店の調べで分かった。 「メリットの方が大きい」と答えた企業は5%未満だった。仙台支店は「原材料などを輸入に頼る内需型企業が多い東北では、円安は景気の下振れ要因になる」 と指摘している。
◎対策「燃料費節約」37%
デメリットを訴えた企業は48.4%に上り、全国平均を2.2ポイント上回った。メリットを感じている企業は4.9%で、全国平均を2.3ポイント下回った。
県別で、「デメリットの方が大きい」の割合が最も高かったのは青森の60.0%。「メリットの方が大きい」は福島の6.6%が最高だった。
業種別でみると、「デメリット」の割合が最も高かったのは「農林水産」の71.4%。「運輸・倉庫」(68.0%)「小売り」(57.1%)「製造」(57.0%)の順だった。
円安対策について聞いたところ(複数回答)、「燃料費などの節約」が37.2%で最多。「特に何もしていない」(37.1%)「販売価格への転嫁」(21.3%)と続いた。「人件費の抑制」(11.1%)「正社員の採用抑制」(5.0%)もあった。
調査は昨年12月~ことし1月、東北の1379社を対象にインターネットで行い、639社の回答を得た。回答率は46.3%。