旅行、航空、鉄道の大手10社は12月1日~来年2月28日、統一キャンペーン「東北ふゆまつり」を展開する。専用のインターネットサイトを開設するほか、統一ロゴマークを作り、全国的に知名度の低い冬祭りを紹介。産学官組織の東北観光推進機構なども地元ならではの情報提供で協力する。「東北の冬」をテーマにした各社による初のキャンペーンで、夏に比べて落ち込む観光客の入り込み拡大を図る。
10社はJTB、日本旅行、近畿日本ツーリスト、阪急交通社、クラブツーリズム、リクルートライフスタイル、楽天トラベル、JR東日本、日本航空、全日本空輸。
専用サイトには「魅力10選」のコーナーを設け、6県別に冬祭りや冬のグルメ、体験イベントなどを紹介する。統一ロゴマークは各社のホームページや旅行雑誌、車内・機内誌に掲載する。
東北観光推進機構と東北六県商工会議所連合会は、滞在プログラムや2次交通を含む地元情報の集約などで協力する。旅行会社は情報を基に、従来とは違う旅行商品づくりを進める。
スマートフォン(多機能携帯電話)の音声付きカメラアプリを使い、東北の冬景色や料理を撮影してもらう「フォトコンテスト」も計画する。
東北の冬祭りは、横手のかまくら(横手市)やSENDAI光のページェント(仙台市)など一部を除き、全国での認知度は低いという。このため、JTBがブランド化を呼び掛け、統一キャンペーンが実現した。
事務局役のJTBコミュニケーションズ(東京)は「魅力的な東北の冬祭りを全国の方々に知ってほしい。息の長いキャンペーンに育て、東北の観光復興に貢献したい」としている。
東北の冬祭りは12月以降、八戸えんぶり(青森県八戸市)や平笠裸参り(岩手県八幡平市)どんと祭(仙台市)犬っこまつり(秋田県湯沢市)蔵王樹氷まつり(山形市)会津絵ろうそくまつり(福島県会津若松市)などがある。