東北の百貨店、4月売上高5.1%減 2ヵ月連続でマイナス

東北百貨店協会が発表した4月の百貨店(9社11店)の売上高概況は、前年同月比5・1%減の94億5196万円で、2カ月連続のマイナスとなった。気温が高く行楽日和が続き、首都圏や観光地などに人が流れた影響とみられる。コロナ禍前の2019年同月も10・5%下回った。

 品目別の内訳は表の通り。衣料品は学生服のリユース事業が広がり、子ども服の売れ行きが鈍かった。雑貨は輸入ブランドや高額品が好調を維持。円安の影響で海外からの渡航者の需要が堅調に推移した。マスク着用を求められる場面が減り、化粧品も好調だが一服感が出ている。

 家庭用品は花粉やインフルエンザ、ペットの臭いなどの対策で空気清浄機が引き続き売れた。食料品は原材料高騰による値上がりで買い控えが一部にみられるが、安定している。

 地区別は仙台が3・1%減、仙台以外が7・9%減でともにマイナス。仙台の外国人観光客の免税売上高は、前年の約2・3倍の1億6532万3000円、客数は約2・2倍の1343人だった。台湾の訪日客が依然多く、前年からの伸び率は中国が最大となった。

 協会の担当者は「4月は厳しい結果だった。ゴールデンウイーク期間は、物産展などの催事に多くの人が来店しており、5月の動向に期待したい」と話した。

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