東北の自動車学校、ドローン教習に活路 安全指導ノウハウ生かす

自動車学校が運営を手掛ける「ドローン(小型無人機)スクール」が東北で増えている。物流や災害調査への応用が期待されるドローンの技術者養成に、車の安全指導の蓄積を生かす取り組み。自動車学校経営の新たな活路を「空」に求めた形だ。東北4校目となるスクールが7月、横手市に開校する。
同市の平鹿自動車学校が開校を予定する「秋田ドローンスクール」は、計4日間のカリキュラムで飛行原理や航空法、操縦法などを座学と実技で伝授。受講費用は約29万円。修了すると民間団体が交付するライセンス取得を申請できる。
当初は専門家を講師に招くが、将来的には自動車教習の指導員が兼務する体制を目指す。担当者は「地方は航空法の規制が少ない。ヒューマンエラーを減らす自動車学校の指導ノウハウも生かせる」と説明する。
昨年12月には、奥州市の江刺自動車学校などが「全国自動車学校ドローンコンソーシアム」を設立している。少子化や自動運転技術の進展で市場縮小も予想される中「空の人材育成を図り自動車学校の新たな社会的意義を追求したい」(事務局)という。
コンソーシアム加盟校は全国に6校ある。東北からは奥州、郡山、白河各市から1校ずつ加盟。7月開校予定の秋田ドローンスクールを含め、計3カ所で開校準備が進んでいる。

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