国土交通省は21日、東日本大震災の被災地支援などを目的に12月から始める東北地方の高速道路の新たな無料化策を発表した。
岩手、宮城、福島の被災3県の高速道路を中心に普通車やトラックなど全車種を曜日にかかわらず無料にする。現在は対象を被災者に限定しているが、被災者以外にも対象を広げる。政府が同日閣議決定した2011年度第3次補正予算案に250億円の予算が計上された。
全車種が無料になるのは、東北道では、福島県の白河インターチェンジ(IC)―岩手県の安代IC間。
常磐道は水戸IC以北が無料になるほか、八戸道なども対象になる。
これに加えて、土日・祝日は観光振興のため、ETC(自動料金収受システム)を搭載した普通車と軽自動車を対象に、被災3県を含めた東北地方全体と新潟県の一部の高速道路を無料にする。2012年3月末までの実施を予定している。
トラックなど中型車以上を対象に行ってきた高速無料化は制度を悪用するケースが相次いだため、8月末で打ち切られたが、今回は悪用を防ぐため、料金管理のシステムを変更して対象区間の走行分だけ無料になるようにした。
(2011年10月21日11時57分 読売新聞)