福島を除く東北5県のケーブルテレビ(CATV)17局が加盟する東北ケーブルテレビネットワーク(TCN、山形市)は、動画配信サービス大手U-NEXT(ユーネクスト、東京)と連携協定を結んだ。各局が制作した番組をインターネットを通じて国内外に配信し、東北の魅力を広く発信することを目指す。
両社は1日に山形市で記者会見し、同日締結した協定の概要を説明した。
ユーネクストは、各局が撮影した東北の文化や祭りなど多様なコンテンツのほか、TCNが主催する「山形国際ムービーフェスティバル」の出品作などを配信する。各局はユーネクストの取り次ぎ販売を担い、利用者の増加に協力する。
TCNに加盟するのは仙台CATV(仙台市)、宮城ケーブルテレビ(塩釜市)、ダイバーシティメディア(山形市)などで、17局のサービス提供エリアは、東北の全世帯の約4割に当たる146万世帯をカバーする。ユーネクストは有料会員が385万人以上おり、映像や雑誌などのコンテンツ36万本以上を有する。
TCNの吉村和文社長は「地方の魅力を広く発信するとともに、世界各国のコンテンツを東北に届ける。双方向でメリットがある」と強調。ユーネクストの本多利彦取締役最高執行責任者は「首都圏に固まっている会員を地方に広げたい。CATVと配信事業の融合を目指す」と話した。