東北ホップ100%で農家を支援 サッポロビール仙台工場

 東日本大震災を受け、サッポロビールが東北農業を支援しようと全国発売を決めた「サッポロ生ビール黒ラベル東北ホップ100%」の仕込み作業が、名取市の仙台工場で本格化している。10月26日から数量限定で販売する。
 原料のホップは岩手県北ホップ農協(二戸市)が8月中旬、岩手県の軽米、岩手両町と青森県の田子、三戸両町で収穫。二戸市のホップセンターで乾燥、粉砕され、粒状に加工された。
 仕込み作業は今月5日にスタート。麦芽のもろみが入った煮沸釜にホップを投入し、発酵、熟成を経て発売日の約1週間前に缶詰めされる。
 仙台工場製造部は「(東北産ホップは)ことしも出来が良い。華やかな香りが際立つビールになる」と話している。
 このビールは昨年まで、東北限定発売だった。全国発売に合わせ売り上げの一部が被災地の農業復旧支援に充てられる。仙台工場は1ケース大瓶20本換算で5万ケース分を製造。千葉、静岡両県にある工場でも計10万ケース分を造る。
 仙台工場は倉庫や機械設備が被災し、5月下旬に操業を全面再開した。

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