東北・北海道アンテナ店、香港に 地域産品・観光資源アピール

東北6県と新潟県、北海道や経済団体などでつくる「北海道・東北未来戦略会議」(会長・三村申吾青森県知事)は、8道県の地域産品と観光資源を一体的にPRするアンテナ店を香港に開設する方針を固めた。香港の旅行会社と提携し、12月にも複数の店舗の一角に情報発信拠点を設けるほか、年度内に店舗で産品販売も始めたい考えだ。
 8道県による広域連携で海外にPR拠点を設けるのは初めて。香港の富裕層向けに食や文化を含めた「北日本」の観光資源をまとめてアピールし、輸出促進や観光誘客の拡大を目指す。
 11月8日に山形市で開かれる「ほくとうトップセミナー」で、8道県の知事らが試行的な設置を確認する見通し。
 情報発信拠点は、日本向け旅行商品を扱う現地旅行会社が香港中心部に構えている複数の店舗に置く。うち1店舗で、地域を代表するような食品や伝統工芸品を販売する方向で調整している。
 戦略会議は産品の現地販売により、訪日旅行者の帰国後の継続的な購入や口コミ効果も期待できるとみている。「食や買い物の魅力も伝え、東北への旅行人気を高めたい」(関係者)と言う。
 アンテナ店を置く旅行会社の選定はJTB東北(仙台市)が担当。運用には東北7県の官民でつくる東北観光推進機構なども協力する見込み。
 8道県の知事らは昨年11月に仙台市であったトップセミナーで、産品の輸出拡大などに向けた連携強化で一致。アンテナ店の共同設置は泉田裕彦新潟県知事が提案した。
 県レベルの連携による海外アンテナ店は、四国4県が昨年から中国・上海に設置した例がある。

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