東北住宅着工2.3%増 宮城で「災害公営」増加

国土交通省がまとめた東北の昨年11月の新設住宅着工戸数は、前年同月比2.3%増の6393戸だった。前年実績を上回るのは5カ月ぶり。宮城で災害公営住宅の着工数が伸びたほか、大規模マンションの開発で分譲が大幅に増えた。

県別の着工戸数は表の通り。宮城を除く5県で落ち込み、秋田が10カ月連続、山形が9カ月連続、青森が7カ月連続でそれぞれ減少した。岩手、福島は2カ月ぶりのマイナスだった。
持ち家は6県とも減少し、全体で26.5%減の2329戸。福島を除く5県は減少幅が30%を超え、消費税増税による反動減の影響が色濃く残っている。福島は福島市や郡山市で民間需要が増え、減少幅は6.8%にとどまった。
貸家は全体で11.4%増の2831戸。宮城は石巻、多賀城、東松島各市などで災害公営住宅が着工し、31.3%増の1564戸だった。
分譲は94.3%増の1018戸。うち一戸建ては21.1%増の488戸。マンションは仙台市太白区で東北最大級の物件(414戸)が着工し、約4.4倍の530戸となった。
住宅金融支援機構東北支店の担当者は「増税の影響から脱し切れていない。被災3県は震災前より高い水準だが、駆け込み需要のあった前年に比べるとマイナスが続くだろう」と指摘した。

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