東北写真記者協会(河北新報社など新聞・通信28社、放送34社加盟)は2日、2011年度の新聞、テレビ両部門の協会賞と各部門賞を発表した。
新聞部門の協会賞は東日本大震災で被災し、ショックを受けながらも懸命に生きる子どもたちを伝えた河北新報社の一連の報道写真「希望の笑顔」(河北新報社編集局写真部)が選ばれた。
テレビ部門ではNHK仙台の勝山能行カメラマンの「東日本大震災発生 津波をライブ中継しつづけた空撮映像」が協会賞に決まった。
河北新報社は協会賞のほか、企画部門で「いのちの地平『植物状態』を超えて」(佐々木浩明記者)が金賞に選ばれた。
本年度の新聞協会賞を受賞した岩手日報社の写真企画「平成三陸大津波 記者の証言」は特別協会賞に選ばれた。
協会賞は昨年12月から今年11月まで加盟紙各紙に掲載された報道写真、各局で放送されたニュース映像が対象。本年度の応募総数は新聞部門144点、テレビ部門30点だった。
その他の主な受賞作品は次の通り。(敬称略)
【新聞部門】一般ニュース部門 金賞「脱出」国分真司(福島民報社)、銀賞「マスメディアで唯一撮影、津波襲来後に焼き尽くされる山田町」八重樫和孝(岩手日報社)、銅賞「ばあちゃん 助かった」国分真司(福島民報社)▽企画部門 銀賞「みるみるサイエンス」矢内靖史(福島民友新聞社)、銅賞「震災7カ月『三陸情景』」菊池範正、山本毅、石田幸恵(岩手日報社)▽スポーツ部門 金賞「疾風」菊池範正(岩手日報社)、銀賞「県民沸かす『ビッグプレー』」佐々木直人(秋田魁新報社)、銅賞「夢舞台、終演」古川伊男(福島民報社)▽奨励賞「八甲田の樹氷」岩村雅裕(デーリー東北新聞社)、「全員野球」大粒来仁(デーリー東北新聞社)、「春の余寒」藤本洋、菊池範正、山本毅(岩手日報社)
【テレビ部門】一般ニュース部門 金賞「大津波の一部始終」木下義則(岩手放送)、銀賞「黒い津波襲来」工藤歩(岩手朝日テレビ)、銅賞「津波襲来その時…気仙沼」奥村弥琢(東北放送)▽企画部門 金賞「東日本大震災 あの日から20日遅れて届いた手紙」大沼達也(NHK仙台)、銀賞「石巻 津波ドキュメント」佐々木巧(東日本放送)、銅賞「蕪島の復興助ける高校生ボランティア」谷口敏之(NHK青森)▽映像部門 金賞「福島第1原発水素爆発速報」福島中央テレビ、銀賞「東日本大震災から1カ月 津波にのまれた女将」柳田慎也(テレビ岩手)、銅賞「気仙沼の津波」千葉顕一(東日本放送)▽新人部門賞「酔仙酒造 復興への動き」黒澤佳寿(岩手朝日テレビ)▽日本映画テレビ技術協会東北支部賞「そのままの奥入瀬を」荒幸一(青森朝日放送)