東北大の学生や大学院生らがビジネスプランを競う「東北大ビジネスアイデアコンテスト」が、仙台市青葉区の東北大青葉山新キャンパスであった。10組が最終選考に進出し、部品交換が可能なゲーム用コントローラーを発表した「TsuCre(ツクル)」が最優秀賞に輝いた。
ツクルは京大大学院生の大矢結貴さん(24)=東北大出身=と、ともに東北大大学院生の鴻(びしゃご)唯さん(24)、田中尚暉さん(25)のグループ。ゲームを愛好する「ゲーマー」の視点から、従来ない組み立て式のコントローラーを提案した。
既存品の課題として使用感を変えられない点や、部品劣化時に高価な本体ごと買い替えが必要な点を指摘。部品をばら売りすることで高いカスタマイズ性や低価格化を実現するとした。
ゲーム周辺機器市場は世界的に拡大しており、大矢さんは取材に「企業への技術相談も始めている。世界に届けたい」と語った。
優秀賞には、がん患者の家族向けにアロマによるケアの提供を目指す「RERAX(リラックス)」、サービス部門賞には認知症リスク評価・予防サービスを開発する「メドプレ」が選ばれた。ツクルはものづくり部門賞も獲得した。
コンテストは14日にあった。2017年度に始まり、東北大発の学生スタートアップの登竜門となっている。8回目の今年は応募が27件。最終選考に進んだチームには事業化支援資金が贈られる。