東北大・雨宮キャンパス入札開始 31日落札者決定

東北大は、移転を計画する雨宮キャンパス(仙台市青葉区)の売却先決定に向けた一般競争入札の手続きに入った。31日に落札業者を決める。業者決定後、同キャンパスにある農学部・大学院農学研究科棟の解体工事などに入り、2017年度内の引き渡しを目指す。
 売却するのは9.3ヘクタールのキャンパス全体で、13年10月7日に一般競争入札の公告を出した。11月11日の提出期限までにゼネコンなど10社以上の競争参加資格確認申請書を受け付けた。
 入札に参加する企業による入札書・利用計画書の提出は今月20日まで。入札価格と利用計画書を総合的に審査し判断する。売却条件として東北大は、昨年4月に仙台市と仙台商工会議所が加わる東北大キャンパス移転まちづくり会議(大村虔一座長)がまとめた報告書に沿った土地利用を挙げている。
 報告書では「医療・福祉健康増進機能」や「商業・生活利便機能」「まちなか居住機能」などが一体となった複合市街地を提唱する。
 東北大は売却先が決まり次第、移転先の青葉山新キャンパス(青葉区)で、新しい学部・研究科棟の建設に着手する。
 同大は学部・研究科棟の完成までに約2年、引っ越しや雨宮の建物解体などに1年ほどかかるとみている。この間、落札業者は仙台市との協議に入り、都市計画変更など必要な手続きを進める。
 青葉山新キャンパスには農学部・農学研究科のほか、青葉山、川内、片平(いずれも青葉区)の各キャンパスからも一部の部局が移転する。総面積は約81ヘクタールで、敷地造成と共同溝などインフラ工事はほぼ完了している。

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