東北大災害研と仙台管区気象台、地域防災強化へ連携 協定締結、意見交換や啓発活動推進

東北大災害科学国際研究所と仙台管区気象台は、地域防災の強化を目指す包括連携協定を結んだ。防災に関する意見交換や啓発活動を推進し、災害時の円滑な対応につなげる。

 研究所が持つ災害の知見や気象台の観測情報を共有し、自治体や一般向けの広報、業務継続計画(BCP)に基づく訓練などを合同で実施する。気象台が被災した場合には分室を研究所内に置き、自治体向けの気象解説の拠点とすることも盛り込んだ。

 仙台市青葉区の研究所で5日にあった締結式で、栗山進一所長は「平常時から防災研究の共同推進や普及啓発を強化する。社会からの高い期待により応えられる」とあいさつした。

 気象台の加藤孝志台長は「近年災害が次々と発生し、果たすべき役割は大きくなっている。連携は宮城、東北の防災体制の強化に向けた礎になる」と述べた。

 両者はこれまで、東日本大震災を学ぶ講話や災害調査などで協力してきた。協定締結を受け、災害発生直後の緊急時を含めた総合的な連携を進める。

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