東北大発スタートアップがKDDIの宇宙事業に参画 地球帰還型衛星で連携

無人小型人工衛星の開発に取り組む東北大発スタートアップのエレベーションスペース(ELS、仙台市)は4日、KDDIが創設した宇宙分野での企業連携プログラム「MUGENLABO UNIVERSE(ムゲンラボユニバース)」に参画すると発表した。地球帰還型の衛星による実験・検証の機会をプログラム参加企業に提供する。

 プログラムは宇宙事業への参入障壁を下げ、企業連携による事業創出を目指す取り組み。KDDI、関西電力などの大企業13社も参加する。ELSなどの宇宙関連企業との連携や、有識者との知見の共有を通じて事業を生み出し、地上の課題可決にも結び付ける。

 ELSは素材や部品を衛星に載せ、宇宙環境で検証するサービスを準備する。試料を宇宙にさらすこともできる。同社は「育苗や創薬、素材などの研究開発を支援する」としている。

 プログラムは25年度にデジタル空間での実証を予定。27年度にELSと連携した地球低軌道での検証、30年度に宇宙事業の創出を想定する。KDDIは月-地球間通信と月面モバイル通信の構築も目指す。宇宙に関心のあるスタートアップの参加を募っている。

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