東北新幹線、4月20日前後に全線復旧 那須塩原-郡山、一ノ関-盛岡きょう再開

JR東日本は21日、宮城、岩手両県で震度6強を観測した地震で那須塩原-盛岡間の運転見合わせが続く東北新幹線について、全線復旧が4月20日前後になると発表した。不通区間のうち、那須塩原-郡山間と一ノ関-盛岡間は3月22日、運行本数を減らし、通常速度で運転を再開する。

丸一日かけて線路に戻され、2両目から切り離された先頭の17号車(左)=21日午後1時35分ごろ、白石市

 郡山-福島間は4月2日ごろ、仙台-一ノ関間は4月4日ごろの再開を目指す。22日以降の臨時ダイヤは、車両繰りや乗務員確保のため4月初旬ごろまで東京-郡山、一ノ関-盛岡、盛岡-新青森の3区間ごとに折り返し運転となる。

 また、白石市の白石蔵王駅近くで発生したやまびこ223号の脱線事故で、乗客75人中3人から打撲やねんざの申告があったと明らかにした。入院者はいないという。当時の乗務員が新たに2人確認されたとし、乗員乗客の総数を計80人に訂正した。

 全17両中16両が脱線した現場では、おおむね1日1両を線路に戻すペースで撤去作業が進められる。

 不通区間約350キロの鉄道設備点検は21日までにほぼ終了。被害は福島-仙台間を中心に計約1000カ所に上った。内訳は電柱79、架線関連約550、線路約300、高架橋など土木設備や駅約70など。

 土沢壇広報部長は「けがをした方には誠に申し訳なく思う。利用客が多い4月初頭に全線運転できないが、代替輸送を最大限用意する」と述べた。

 JR東は当面、東北線の仙台-一ノ関間、24日に全線再開する常磐線で東京方面から仙台まで臨時列車の運行を計画する。

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