東北新幹線、5月13日から通常ダイヤに 復旧作業の見通し立つ

JR東日本は20日、宮城、福島両県で最大震度6強を観測した3月の地震被害の影響で臨時ダイヤが続く東北新幹線について、損傷した架線の復旧にめどが立ったため5月13日に通常ダイヤでの運行を再開すると発表した。山形、秋田両新幹線も同時に復帰する。

 走行中の車両が脱線した白石蔵王駅(白石市)近くの現場付近は事故調査の完了まで減速を継続するが、運行時刻に影響はない。

 通常ダイヤの指定券の発売日は5月13~15日分が今月21日、5月16~21日分が今月22日と分割した。5月22日以降は通常通り運転日の1カ月前から販売する。

 市川東太郎副社長は全線復旧後の指定席を売り出した13日、予約サイト「えきねっと」につながりにくくなったことを踏まえ「ご迷惑をかけないよう発売日を分けた」と説明。トラブルの原因について「想定よりアクセスが集中し、処理スピードが落ちた」と述べ、陳謝した。

 大型連休中の指定券予約が好調だとして、東北、秋田、山形各新幹線の臨時列車を追加し、22日に指定券を発売する方針も示した。

 新幹線総合車両センター(宮城県利府町)に移送した脱線車両の外観調査では車体の傷、へこみが確認された。20日に内部の調査に入り、営業車両として使えるかどうか判断する。地震で損傷が激しかった土木構造物については、耐震補強の優先順位を検討する。

 地震被害に伴い東北新幹線は那須塩原-盛岡間が運休、脱線事故で6人が軽いけが。徐々に運転区間を広げ、14日に臨時ダイヤで全線復旧した。運転本数は現在、通常の8~9割。一部区間で減速しており、東京-仙台で約30分、東京-盛岡で約1時間多くかかる。

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