東北新幹線全線開業1年 “青森効果”は予想以上

JR東日本の清野智社長は6日の記者会見で、東北新幹線全線開業から1年を振り返り、「東日本大震災はあったが青森までの旅客需要は高く、乗客数は当初の想定を上回った」と述べた。
 1日の平均乗客数でみると、開業前の八戸―青森間は約7500人だったのに対し、開業後の八戸―新青森間は約9200人。JR東日本は新幹線の開業効果で1割程度の増加を見込んでいたが、乗客は2割強伸びた。
 清野社長は「今後はリピーター客を増やすことが重要で、いずれ函館に延伸すればエリア間の競争になる。下北や津軽に観光客を引っ張るための知恵を地元の人と出し合いたい」と強調した。
 会見では震災で一部不通が続く仙石線の代替輸送として、今月1日から運行開始したJR石巻線、東北線経由の石巻発仙台行き直通快速列車についても取り上げられた。
 増便について、清野社長は「車両のやりくりやダイヤ編成などが課題」とした上で、「現在は朝上り1本のみで、帰りの便も欲しいという議論は当然ある。便利さを高めるために検討を重ねたい」との考えを示した。

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