リクルートの観光調査部門「じゃらんリサーチセンター」は、4月に実施したインターネットによる宿泊旅行調査の結果をまとめた。出張や修学旅行などを除いた2011年度の東北の推計宿泊者は延べ1292万人。東日本大震災の影響で前年度を168万人(11.5%)下回った。
東北居住者に限って見ると、前年より10万人多く、同社は「東北の人たちが東北観光を支える結果となった」と分析している。
宿泊者の県別内訳は多い順に宮城332万人(前年度比7.2%減)、福島272万人(21.4%減)、岩手214万人(0.5%減)、山形183万人(4.2%減)、青森175万人(8.9%減)、秋田115万人(26.8%減)。
岩手はほぼ横ばいだったのに対し、福島は福島第1原発事故の影響で激減した。秋田も大幅に減った。
宿泊者の居住地別では、関東が97万人も減り、全体の落ち込みに大きく響いた。一方で東北に加えて北海道も2万人増えた。
リクルートは「宮城などでは復旧、復興工事の関係者らの増加で、旅行者の宿泊場所が確保しづらかったことも減少の要因」とみている。
全国の宿泊者は2.2%減の延べ約1億4686万人だった。
調査は4月11~17日に実施。有効回答は全国約1万5800件で、推計人口などを基に宿泊者を算出した。