東北景況感、2期ぶり改善 4~6月期 宿泊・飲食けん引

東北財務局が13日発表した東北の4~6月期の法人企業景気予測調査によると、景気が「上昇」と答えた企業から「下降」の割合を引いた企業の景況判断指数(BSI)は、前期比18・5ポイント上昇のマイナス4・6となり、2期ぶりに改善した。マイナスは6期連続。製造業、非製造業ともマイナス幅が圧縮した。

 非製造業は前期比16・8ポイント改善のマイナス0・4。新型コロナウイルスの5類移行に伴い「宿泊・飲食」が79・9ポイント改善の60・9、「娯楽」が59・9ポイント改善の18・2と伸びた。国内旅行やインバウンド(訪日客)需要の回復で「運輸・郵便」も41・4ポイント上向いた。

 製造業は22・5ポイント上昇のマイナス14・4となり、3期ぶりに改善した。土産品需要の高まりなどで「食料品」が65・8ポイント改善の12・5、世界経済の減速で前期大きく悪化した「情報通信機械」は、自動車向けの受注増に伴いマイナス7・7まで持ち直した。「輸送用機械」は6・8ポイント低下のマイナス25・0と振るわない。

 県別は表の通り。6県全てで改善し、秋田は4期ぶりにマイナスを脱した。

 7~9月期は9・4ポイント改善して4・8とプラスに転じる見通し。非製造業は6・4、製造業もマイナスを脱して1・0を予測する。

 財務局の担当者は「海外経済の影響で製造業は回復が若干遅れているが、人の流れの回復に伴って非製造業の景況感が上向き、全体を押し上げた」と述べた。

 調査は5月15日時点。対象は資本金1000万円以上の732社で、うち690社(94・3%)が回答した。

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