東北最大イチゴハウス 山元・被災農家ら建設

東日本大震災で被災した山元町の被災農家でつくる農業生産法人「山元いちご農園」は東北最大規模のイチゴ栽培施設を建設し、17日、現地で竣工(しゅんこう)式を開いた。広さ約1ヘクタールで、空調や液肥を自動制御するオランダのシステムを導入。最新の大規模設備建設で均質なイチゴを効率的に出荷できるようになり、将来的には海外輸出の拠点とする。
式には関係者約50人が出席。岩佐隆社長が「震災を乗り越えようと作った農園。行政や地域、農業を考える人たちと一緒になって、輸出を軌道に乗せたい」とあいさつした。
総事業費は5億7000万円で、国の農畜産物輸出拡大施設整備事業補助金2億6300万円を得ている。LPガスによる暖房で生じた二酸化炭素をハウス内に入れて光合成を活発にするシステムもある。7万2000株の栽培が可能で、年間約60トン以上の出荷を目指す。施設建設で、農園全体の出荷量は年115トンから175トン以上になる。
農園は2014年から試験的にロシアへの輸出を開始しており、今季も数百キロをロシア向けに販売する。

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