日本新聞協会は6日からの春の新聞週間を前に、読んで幸せな気分になった新聞記事とその理由を募集した「HAPPY NEWS 2013」の大賞をはじめ、受賞作15作品などを発表した。
大賞は広島県の松井加代子さん(41)に贈られた。松井さんがコメントを寄せたのは、単線の列車待ちで流す車内アナウンスの表現を「行き違い」から「待ち合わせ」に変更したという記事。松井さんのコメントは、小さな記事から想像力を大きく膨らませ、巧みな筆力と心温まる言葉で表現した点が評価された。
新聞報道の中で読者を幸せな気持ちにした人物に贈られる「HAPPY NEWS PERSON」は、初めて日本シリーズを制したプロ野球・東北楽天などに贈られた。
また、「HAPPY NEWS PERSON特別賞」は、ソチ冬季五輪での活躍が多くの人を感動させ、勇気づけたスキージャンプの葛西紀明選手に贈られた。
すべての受賞作品は、新聞協会のウェブサイト「よんどく!」(http://www.yondoku.com/)で見ることができる。
東北関係の受賞者は次の通り。(敬称略)
【一般】新井光良(63)=仙台市、男性
【PERSON】東北楽天ゴールデンイーグルス
【特別賞】中坂さん親子(青森県八戸市)井崎さん親子(仙台市)
新聞読者を幸せな気持ちにした人物や団体に贈られる「HAPPY NEWS PERSON」に東北楽天が選ばれ、仙台市宮城野区の楽天Koboスタジアム宮城(コボスタ宮城)で3日、贈賞式があった。
日本新聞協会を代表し一力雅彦理事(河北新報社社長)が「球団創設9年目で日本一に輝き、被災地にやればできるという勇気と、夢はかなうという希望を与えてくれた。多くの読者から感動したという声が寄せられ、まさに受賞にふさわしい」とあいさつした。
一力理事からトロフィーを手渡された東北楽天の立花陽三社長は「昨年は東北の皆さまの力で日本一になった。この賞に恥じないよう、チーム一丸となり、今季も頑張りたい」と述べた。
立花社長は贈賞式後、昨季を振り返り「東日本大震災の風化という言葉が出る中、われわれが優勝したことで東北がフォーカスされたのなら幸い。今季も一試合一試合、最高のパフォーマンスで戦っていきたい」と語った。