東北産ホップの味と香り豊かに 2社、仙台工場で仕込み

東北産ホップを使ったキリンビール「一番搾り とれたてホップ生ビール」とサッポロビール「サッポロ生ビール黒ラベル東北ホップ100%」の仕込みが、それぞれの仙台工場で始まった。ともに10月に数量限定で発売する。
 キリンビールは10日、仙台市宮城野区の仙台工場で仕込み式を開いた。同社関係者とホップ生産地の遠野市の本田敏秋市長らが出席した。
 荒川辰也工場長は「凍結させたホップに熱い思いを込めた。皆さんに届ける日が待ち遠しい」と笑顔で話した。本田市長は「ホップとビールの力が市の大きな活力になっている」と述べた。
 同社が品種改良した遠野産ホップ「IBUKI(いぶき)」を荒川工場長が釜に投入すると、新鮮な香りが立ちのぼった。
 とれたてホップ生ビールは、仙台を含む6工場で約55万ケース(大瓶換算、1ケース20本)製造され、29日に全国で発売する。
 サッポロビールのホップ投入式は12日、名取市の仙台工場であった。佐藤雅志工場長と山田司郎名取市長らが、8月末に収穫されたホップを釜に入れた。
 使用するホップ「ホクトエース」は国内産ホップの約1%と希少価値が高い。青森県田子町、岩手県軽米、岩手両町の契約農家が栽培した。副原料には宮城県七ケ宿町産のコメ「やまのしずく」を使用した。
 佐藤工場長は「東北産ホップの能力を引き出す責任を感じながら投入した。宮城県産米と共に、東北を感じるビールになる」と力を込めた。
 黒ラベル東北ホップ100%は23日から、東北6県限定で6万9000ケース販売される。

タイトルとURLをコピーしました