河北新報社などでつくる東北七新聞社協議会は5日、秋田市のノースアジア大でフォーラム「東北発 ニッポン元気会議in秋田」を開き、東日本大震災からの復興へ向けた課題や展望などについて話し合った。
市民ら約350人が参加した。山形弁研究家のダニエル・カール氏と秋田大大学院医学系研究科の伊藤宏教授が基調講演。この後、2人にDOWAホールディングスの瀬川章取締役らが加わって公開討論を行った。
カール氏は「8カ月でここまでの状態に戻れたのは奇跡」と述べ、伊藤氏は「全国から被災地に集まっていた医療チームが去り、再び医療過疎になった」と課題を指摘。瀬川氏は復興策として新エネルギーの利用を挙げ「東北は風力発電に適している。風車を造れば部品産業の集積もできる」と提案した。
最後に東北七新聞社協議会を代表して河北新報社の一力雅彦社長が「新聞の使命を全うし、東北再生の一助になる」との共同宣言を発表した。
秋田県三種町の主婦泉厚子さん(63)は「東北の可能性を聞けて心強かった。私も復興について常に関心を持ち、できることからしたい」と話した。
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