東北経済産業局は東北経済連合会などと共同で、新潟を含む東北7県を海外にアピールするプロモーション映像を制作した。外国人観光客が全国で増加する中、東北は東日本大震災前の水準を下回っている。文化や温泉など東北の魅力を詰め込んだ映像で、地域一体で売り込みを図る。
映像は約7分間。東北の四季の美しさを伝える観光名所の風景で始まり、中尊寺や各地の工芸品など歴史や文化の奥深さを紹介。温泉や食といった観光素材も豊富に盛り込んだ。7県の各知事による海外観光客向けのメッセージで締めくくる。
映像は英語、中国語の字幕付き。26日に東京ビッグサイトで始まる世界最大級の旅行見本市「ツーリズムEXPOジャパン2014」でお披露目する。台湾、タイなどの観光フェアでも放映する予定。
東北運輸局によると、東北の外国人観光客数は福島第1原発事故に伴う風評被害もあって震災前の6割程度にとどまる。国や7県でつくる東北地方産業競争力協議会は3月、各県の祭りや食文化を「東北ブランド」として一体化し、観光客を誘致する成長戦略をまとめている。東北経産局の守本憲弘局長は「海外からの観光客数は北海道や九州に大きく水をあけられている。東北が一体となってインパクトのあるPRをしていきたい」と話した。