東北電など9社連合、秋田県南部沖の浮体式洋上風力に参画 実証事業採択、2029年秋に発電開始

東北電力は11日、浮体式洋上風力発電の導入拡大に向け、国が公募していた実証事業のうち、秋田県南部沖の海域で計画した提案が採択されたと発表した。東北電など9社の企業連合が、出力15メガワット超の風車を2基設置し、2029年秋ごろの発電開始を目指す。

 採択されたのは秋田県の由利本荘市、にかほ市の沿岸から20~30キロ沖合の約30平方キロメートルの海域で、水深は約400メートル。企業連合は丸紅子会社の丸紅洋上風力開発を幹事企業に、秋田県南部沖浮体式洋上風力(東京)、ジャパン・マリンユナイテッド(横浜市)などが参画する。

 秋田県沖での実証事業の採択を受け、佐竹敬久知事は「商業運転段階での経済効果の最大化を目指し、実証時点から県内企業が参画できるよう積極的に取り組む」との談話を出した。

 経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が2、3月に公募した。今回採択された事業は、政府が「グリーンイノベーション基金」で最大850億円を支援する。11日は中部電力子会社を中心とした企業連合が、愛知県田原市・豊橋市沖の海域での事業者に選ばれたことも公表された。

 洋上風力は風車の土台を海底に固定する「着床式」と、水深が深い海域にも設置できる「浮体式」がある。

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