復興庁は24日、東日本大震災で被災した自治体の復興事業を財政支援する復興交付金の3次分として、東北4県45市町村に計1428億6000万円の配分を決めた。被災地の住宅再建を促進するほか、被災した水産関連施設の復旧に対する支援を大幅に拡充した。
東北4県の配分額は表の通り。5月の2次分と同様、実施のめどが立った事業には、2013年度分を前倒しして配分した。配分額は申請額の約1.3倍になった。
市町村別で配分額が最も多かったのは、宮城県東松島市の208億円。次いで岩手県大槌町204億1000万円、釜石市145億円、気仙沼市129億円の順だった。
事業別では、防災集団移転に515億円を充てた。このうち12月までに着手予定の岩手、宮城、福島3県の12市町村77地区の計6400戸分として500億円を交付。災害公営住宅整備には209億円を配分し、青森を含む4県の計730戸が来年度中に完成する見通しになった。
被災した宅地を復旧する造成宅地滑動崩落対策では、仙台市、いわき市など4市町村に24億円を交付した。
今回、自治体の申請が急増した水産・漁港関連施設の整備事業には、1次、2次を大きく上回る310億円を配分した。このうち、3県10市町が実施する水産加工や冷蔵冷凍の施設事業には303億円を充てている。
1~3次を合わせた東北4県への配分額は6430億円となった。復興庁は4次分の申請を10月中旬に受け付け、年内に配分額を決める方針。