東北5県、ブナの実「大凶作」と予測 クマの出没増を懸念 東北森林管理局

 東北森林管理局(秋田市)は5日、福島を除く東北5県のブナの結実予測について、全県で「大凶作」となったと発表した。開花状況の調査が5県で始まった2004年以来初めて。ブナの実は冬眠前のツキノワグマの餌の一つで、実の不足に伴うクマの人里への出没が懸念される。

 5~6月、管内の計139地点の開花状況を目視で調べた。花が付いていない「非開花」は103カ所と全体の7割以上を占め、うち秋田が最多の47カ所だった。木全体に花が付く「全体開花」は青森、秋田、山形で各1カ所の計3カ所にとどまった。数値が高いほど豊かな結実予測を示す豊凶指数は、昨年度の開花時点では3・7の「豊作」だった秋田が今回は0・3と最も低く、岩手の0・4が2番目に低かった。

 秋田県内ではクマによる人身被害が相次いでおり、6月末までとしていた「ツキノワグマ出没警報」を1カ月間延長し、今月末までとしている。

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