東大、秋入学に全面移行検討 京大・阪大など影響も

入学時期の見直しを検討している東京大学の懇談会が、学部の春入学を廃止し、秋入学への全面移行を求める中間報告を取りまとめたことが18日、分かった。世界各国の大学の7割が実施している秋入学を実現することで国際化を推進するとともに、入学前の学生に半年間、多様な経験を積ませることなどが狙い。懇談会は今後、最終報告をまとめ、学内で検討を進める方針だが、実現した場合、経済界や他の大学にも大きな影響がありそうだ。
 中間報告では、入試自体は現行と同じく春に行うとした上で、秋入学までの半年間にボランティアなどの体験活動を行うことを想定。体験活動などを入れて、卒業までに4年半~5年かけるとしている。
 一方、懇談会は、在学期間が延びるため、現行の企業や官公庁の春季一括採用では学生の就職活動に影響が出ることや、経済的な負担が増すことなどのデメリットも指摘。逆に東大離れが進む可能性もあることから、国や産業界の支援も必要だとしている。

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