東京工業大は16日、運用開始時点では国内最高性能となるスーパーコンピューター「TSUBAME2・0」を、11月に本格稼働させると発表した。1秒間に約2400兆回の演算が可能で、日本原子力研究開発機構が運用する現在の国内最高性能スパコンに比べ、処理速度は約12倍という。
行政刷新会議の事業仕分けでいったんは事実上凍結の判定を受け、その後予算が認められた理化学研究所の次世代スパコンが平成24年に運用開始されると、国内最速の座を明け渡すことになる。
東工大によると、TSUBAME2・0は演算処理装置としてGPU(画像処理用の集積回路)を約4200個搭載。大学構内の約200平方メートルのスペースに設置される。11月に本格運用がスタートする。
スパコン本体やソフトウエアの費用は約32億円。このほか年間の電気代が約1億円、保守管理費が数千万円かかる。同大の学生や研究室のほか、外部の企業や研究機関にも開放する予定。