東日本大震災きょう1000日 避難者なお27万人

巨大地震と大津波、福島第1原発事故が東北を襲った東日本大震災は、4日で発生から1000日となる。全国の死者は1万5883人、行方不明者は2651人に上る。全国で27万7609人が仮設住宅や民間の借り上げ住宅での避難生活を強いられている。生活再建に向けた災害公営住宅や集団移転用地の早期整備が急務だ。
 警察庁によると、秋田を除く東北5県の死者は1万5821人。秋田、山形を除く4県の行方不明者は2648人。
 避難生活による体調悪化や自殺などで亡くなった東北の震災関連死は岩手、宮城、山形、福島4県のまとめで2888人に上る。
 復興庁によると、東北では避難者22万7119人が暮らす。多い順に宮城9万3675人、福島8万8654人、岩手3万6348人。
 震災時に住んでいた県から他県への避難者は、福島からの避難が4万9554人と最も多く、宮城7250人、岩手1505人と続く。
 岩手、宮城、福島3県で発生した災害廃棄物(がれき)は計1635万トン。うち処理されたのは1447万トンで処理率は89%。岩手、宮城は2013年度末までに処理完了の予定だが、福島は処理率が59%にとどまり、原発事故による復旧遅れが深刻だ。
 土砂などの津波堆積物は3県で1029万トンのうち、793万トンが処理された。気仙沼市松崎片浜の津波堆積物処理場では、選別・処理した後に再利用に回す土砂約27万トンが山積みにされたままだ。かさ上げなどに利用する予定だったが、市街地整備の遅れで行き場を失っている。
 周辺は交通量が多く、ダンプカーが行き交うたびに土ぼこりが舞い上がる。近くの主婦熊谷りえ子さん(59)は「ほこりが家に入ってきて掃除が大変。喉の調子も悪い」と嘆いた。

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