東電から賠償金詐取 被害総額4.8億円か

福島県いわき市の飲食店十数店舗の経営者らと共謀し、東京電力から原発事故の賠償金およそ2650万円をだまし取ったとして、男女9人が逮捕された。被害総額は4億8000万円に上るとみられている。

詐欺の疑いで逮捕されたのは、いずれも無職の郡司明容疑者や、石井玉江容疑者、飲食店経営の斎藤道子容疑者ら9人。警視庁によると、郡司容疑者らは2013年、いわき市内のスナックや居酒屋など十数店舗の経営者らと共謀の上、原発事故で売り上げが減ったとするウソの書類で賠償金を請求し、東京電力からおよそ2650万円をだまし取った疑いが持たれている。

郡司容疑者がグループの主犯格で、石井容疑者や斎藤容疑者らが飲食店に不正請求を持ちかけていたとみられ、支払われた賠償金の大半を抜き取っていたという。

不正請求に関与したという飲食店経営者「(石井容疑者から)商売やっている人はみんな申告してるんだからねと言われた。(振り込まれたのは)2500万円。だけど私、300万円しかもらってない」

警視庁は、不正請求に関与したとみられる飲食店経営者十数人についても今後、書類送検する方針で、グループがだまし取った賠償金の総額はおよそ4億8000万円に上るとみて調べている。

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