宮城、山形両県の若者が地域ならではの魅力に触れる交流バスツアーが25日あり、「フルーツ×観光」をテーマに、ワイナリーや文化施設、果樹園を巡った。
両県の学生と社会人19人が参加。天童市の王将果樹園ではブドウの収穫を体験し、経営する矢萩美智(よしとも)さん(44)に地域と関わる仕事のやりがいや苦労、将来像を聞いた。一行は宮城県山元町の山元いちご農園、山形市の山形県郷土館「文翔館」も訪ねた。
米沢女子短大1年の高橋心さん(19)=米沢市=は「地域資源を生かした有意義な取り組みを知り、自分も関わりたくなった」と話した。旅行会社に勤める仙台市太白区の大石真璃亜さん(26)は「新型コロナウイルスの影響で近距離観光が重視される中、携わる人の思いが伝わることでより身近に感じられる」と語った。
2007年から両県で推進する連携構想の一環で、両県と仙台、山形両市、経済団体でつくる宮城・山形未来創造会議が企画。若者の地元定着を促す狙いがあり、今年7月に両県が発表した新型コロナ対策の共同宣言も踏まえ初めて実施した。