格安スマホも相次ぎ値下げ 大手に対抗、再編観測浮上

NTTドコモなど携帯電話大手3社の割安な料金プランに対抗するため、格安スマートフォン各社が相次いで値下げに動いている。低価格を売りにしてきた格安スマホ会社にとって大手との差別化は難しくなっており、経営体力の乏しい会社の撤退や再編が進む可能性がある。 【写真】新料金プラン「ahamo(アハモ)」を発表し、写真撮影に応じるNTTドコモの井伊基之社長  ドコモは昨年12月、データ通信容量20ギガバイトを2980円(税別)で提供する新プラン「アハモ」を発表した。ソフトバンク、KDDI(au)も同水準のサービスで追随。3社とも3月に始める。  関西電力子会社オプテージ(大阪市)は27日、格安スマホサービス「mineo(マイネオ)」の料金プランを全面的に見直し、現行プランから最大で6割引き下げると発表した。2月1日からデータ通信容量1ギガ~20ギガバイトのプランを1180~1980円(税別)で提供する。大容量プランを中心とした大手3社の値下げについて、荒木誠社長は記者会見で「まだまだ(格安プランを)提供できる」と語り、大手に十分対抗し得るとの姿勢を示した。  日本通信は、ドコモがアハモを発表した翌日、それを1000円下回る新プランを打ち出した。USEN―NEXTホールディングスとヤマダホールディングスが共同出資するY.U―mobile(ワイユーモバイル、東京)は3月、有料動画配信サービスを含む20ギガバイトのプランを税別5990円から同3980円に引き下げる。動画配信サービス「U―NEXT」の月額利用料1990円が含まれており、動画をよく視聴する利用者にアピールする。  携帯電話市場では大手3社が9割近いシェアを占める寡占状態が続き、格安スマホの契約者数は伸び悩んでいる。3万件以上の契約を持つ格安スマホ事業者は50社超あり、小さな市場にひしめき合っている。大手から借り受ける回線利用料も重荷で、値下げ競争による収益圧迫は避けられない。業界関係者は「再編が一段と進む」との見方を強めている。 

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