MM総研は、2015年9月末時点の国内MVNO市場規模調査の結果を発表した。MVNOサービス全体の総契約回線数は前年同期比で88.9%増加し、3642万回線となった。
回線種別では、BWA(WiMAXとAXGP)が最多で2567万回線(シェア70.5%)となった。携帯電話回線は1065 万回線(シェア29.2%)だった。BWA回線では、UQコミュニケーションズのau端末向けのWiMAX 2+の提供、Wireless City Planning(WCP)のソフトバンク端末向けへAXGP回線の提供を含んでいる。
携帯電話回線では、「格安SIM」とも呼ばれるサービスも含む、キャリア(MNO)から独立してサービスを提供する独自サービス型MVNOの契約数が大きく伸長している。
「格安SIM」は400万回線、OCNとIIJで市場シェア4割を占める
独自サービス型MVNO全体の契約数は2015年9月末時点で前年比76.1%増の405.8万回線となった。MM総研では、 MVNO市場全体の規模から見た構成比は11.1%と依然として少ないながらも、「SIMロックフリー端末の増加」と「販売チャネルの拡大」という追い風 が普及拡大に貢献したと分析。また、今回の契約数調査では独自サービス型のプリペイド回線の契約数は含んでいないが、2015年4~9月期で約40万枚の SIMカードが販売されたと推測している。
独自サービス型MVNO事業者別の契約シェアでは、「OCN モバイル ONE」などを提供するNTTコミュニケーションズ(NTT Com)が1位(23.2%、94.1万回線)となり、IIJmioなどを提供するインターネットイニシアティブ(IIJ)が17.7%(71.9万回 線)と続いた。市場シェアで約40%を占める上位2社はともに微増となった。
3位に浮上したのはヤマダ電機と共同で展開している「YAMADA SIM powered by U-mobile」が好調なU-NEXT(7.3%、29.7万回線)。ビッグローブ(BIGLOBE)は3月末時点の調査より順位を落とし4位 (6.3%、25.5万回線)となった。