梅毒患者の性風俗利用歴を確認へ 患者増加で、国が対策

性行為などで感染する梅毒の患者が増え続けている。国立感染症研究所によると、今年の報告患者は11月11日時点で5955人。すでに昨年1年間の5820人を超え、48年ぶりに6千人を超す見通しとなった。増加を受け、厚生労働省は来年1月、感染症法に基づく医療機関からの患者発生の届け出内容を変更し、性風俗への従事歴や利用歴を加える。感染傾向を分析し、対策に生かすという。

根本匠厚労相は増加の要因について、27日の閣議後会見で「若年女性の患者数が増加し、異性間での性的接触による感染が増加していること」を一因とし、「梅毒の早期発見、早期治療の重要性について啓発し、対策に努めていきたい」と述べた。

国内の梅毒患者は、1950年ごろまで年間20万人以上いた。その後、ペニシリンの普及などで激減し、90年代半ばからは年1千人未満で推移したが、2010年の621人から増加に転じ、急増している。

男性は20~50代から幅広く報告があるが、女性は20代前半が特に多いという。

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