検索したら「ブラック企業」「不良品」……それでも取引を続けますか?【注目調査レポート】

気になるアイテムや新しいサービスを目にしたときに、それ自体に関することはもとより、どんな会社が作っているのか、これまでどういう実績があるのか、ネットで検索してみる人は多いはずです。ではそれが、仕事で取引しようとしている企業の商品・サービスならどうでしょうか。ネット上の情報はどこまで信用する? もし悪いウワサを見つけたら?――注目の調査結果はこちらから。
◆ネット上の口コミが情報源
まず「他社商品購入の際、商品についてどの程度調べますか」という問いには、「ネットで販売会社の概要等を確認」(63.3%)、「商品についての評判をネット等で調べる」(53.5%)、「価格比較サイトで金額相場を調べる」(54.6%)との回答が、それぞれ半数以上となりました(複数回答)。多くの企業担当者が、ネットで多方面から情報収集していることがわかります。
その際に使われているサイトは、価格コムやamazonなど「販売サイトの口コミ・レビュー欄」がダントツの79.5%、続いて「口コミサイト」(45.9%)が挙がりました(複数回答)。いずれも、「ブログ」(12.6%)や「SNS」(7.5%)、「2ちゃんねる等掲示板」(8.0%)を大きくしのいでいます。
◆「ブラック」「倒産寸前」「粗悪品」……悪評を見つけたら?
検索しているうちに、ネガティブな情報を目にしてしまったら、一体どう対処するのでしょうか。「さらに詳細な情報を調べる」(67.4%)と、その信ぴょう性を確かめたい人が多い一方で、早々と「取引を再検討する」(43.7%)、「取引を停止する」(9.7%)というケースもあるようです。「報道等の情報を確認する」という人が2割程度にとどまっているところを見ると、ネット情報がいかに信頼されているかわかります。
◆サービスの導入は、商品購入より慎重に判断
他社サービス導入時でも、半数近くの取引担当者がネットを通じての情報収集を行っていることがわかりました。ただ、こちらは商品と違い、会社概要や財務情報、過去の報道など第三機関によって発表されている情報を調べる方も多いようです。比較的、期間が長く、費用も高くなりがちな他社サービスの導入では、相手先企業の判断をより慎重に行っているようです。
悪評を発見した際に取る行動としても、商品購入の際と大きな違いはありませんでしたが、「報道等の情報を確認する」と回答した人については35.1%と、商品購入時に比べて12.9ポイント高い結果となりました。
◆半数以上がネットの口コミを「信用」
ウソもマコトも混在するネット上の評判ですが、「ネットのクチコミサイトなどの企業情報に対して、どの程度信用されますか」という問いには、「信用する(「かなり信用する」+「それなりに信用する」)」人が57.6%、「信用しない(「それほど信用しない」+「全く信用しない」)」(27.2%)という人の2倍以上という結果に。
また、検索中に「○○会社 倒産」や「○○ 不良品」などのネガティブな関連キーワードが現れたとき、73.6%もの人がそれをクリックして、詳細な検索を行っていることがわかりました。
◆情報の真偽はくれぐれも冷静に判断を
この調査を実施したシエンプレとメディアインタラクティブは、「企業間の取引においては、主に支払い企業に対する支払い能力の不安で取引が中止になるケースが多いのが一般的でしたが、近年ではネットの評判がその原因となるケースが増えています。取引だけではなく、金融機関からの融資においてもその傾向がみられるようです」としています。
ネットには、本当に役立つ知識からウワサの範疇を超えないものまで、さまざまな情報があふれています。デマなどに惑わされず、冷静に真偽を見抜く目を持ちたいものです。
◆調査概要
「ネット上の評判が企業間取引に与える影響」
シエンプレ、メディアインタラクティブ調べ
調査方法:株式会社メディアインタラクティブの運営するアンケートサイト
「アイリサーチ」のシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
調査の対象:全国の有職者で企業間の取引について経験のある方
有効回答数:500人
調査実施日:2011年9月13日~14日
http://www.siemple.jp/news/2011/09/post-11.html

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