コンビニエンスストア「セブン−イレブン」を運営するセブン＆アイ・ ホールディングス（ＨＤ）と、衣料品店「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングが年内をめどに業務提携する方向で協議していることが３１日分かっ た。提携は商品企画から製造・販売、物流まで広範囲に及ぶ見通し。ユニクロの商品をセブン−イレブンの店頭で受け取れる新サービスの提供や、共同で独自商 品を開発することを検討している。
関係者によると、数カ月 前から提携に向けた協議を続けているという。具体的な提携内容は今後詰めるが、ファーストリテイリングにとっては、全国で約１万８０００店舗あるセブン− イレブンの販売網を活用できるメリットがある。インターネット通販でユニクロ商品を購入した顧客が、コンビニの店頭で商品を受け取れるようにすることなど を検討している。
一方、セブン＆アイＨＤも実店舗とネット通販を組み合わせて販売する「オムニチャネル」戦略に力を入れている。商品開発力で定評のあるファーストリテイリングと共同で衣料品のプライベートブランド（ＰＢ）をつくり、ネットやコンビニの店頭で販売することを検討している。
セブン＆アイＨＤはコンビニ業界、ファーストリテイリングは衣料品業界でそれぞれ国内最大手。強者同士の業務提携交渉が明らかになったことを受け、異業種間で連携を深める動きが広がりそうだ。【岡大介】
