◇パCSファーストS第3戦 楽天1―2ソフトバンク(2019年10月7日 ヤフオクD)
楽天の平石洋介監督(39)が任期満了に伴い、今季限りで退任する可能性が高いことが7日、分かった。昨季途中から監督代行を務め、今季から1年契約で監督に就任。球団初の生え抜き監督として昨季最下位のチームを3位でのCS進出に導いた。この日の試合後、石井一久GMは近日中に本人と話し合いを行う考えを明らかにし「まだ決まっていない。これから監督といろいろと話していかないといけない」と説明。慎重に議論した上で、最終的な結論を出す方針だ。
CSファーストSで敗退という形で就任1年目のシーズンを終えた平石監督は「終わったばかりなので、気持ちの整理がついていない。選手たちは本当によくついてきてくれた」と話した。オフにFAで浅村を獲得するなど戦力を整えた今季は、開幕からスタートダッシュに成功。しかし、6月下旬から2年ぶりの10連敗を喫するなど失速。それでもシーズン終盤に踏ん張り、71勝68敗4分けで3位に食い込んだ。CSでは先勝しながら連敗。「悔しいですね。良い経験だった、では片付けられない。それだけの責任がある」と現実を受け止めた。
石井GMは「3位は最低限の目標。中長期的に優勝を目指すチームをつくっていかないといけない」と話した。複数の関係者によると、監督の去就についてはチームの順位だけにとらわれることなく総合的判断であらゆる可能性を模索。その中で、13年以来のリーグ優勝を目指すために新たな体制に移行する可能性が高いという。平石監督の退任が決まった場合の後任は、三木肇2軍監督の昇格が有力視される。球団は平石監督にもポストを用意するとみられる。
◆三木 肇(みき・はじめ)1977年(昭52)4月25日生まれ、大阪府出身の42歳。上宮から95年ドラフト1位でヤクルトに入団。08年に日本ハムにトレードで移籍し、同年限りで現役引退。その後は日本ハム、ヤクルトの両球団で計10年間コーチを経験。若手の育成に定評があり、19年に楽天の2軍監督に就任した。1メートル80、75キロ。右投げ両打ち。