米大リーグでも活躍したプロ野球楽天の斎藤隆投手(45)が17日、仙台市内の球団施設で記者会見し、今季限りでの現役引退を表明した。かねて引き際は考えていたそうで「今は非常に晴れやかな思い」と落ち着いた表情で語った。
決断の理由を問われると、5位に低迷するチーム状況を挙げ「自分も1軍で力になれていない現状、いろんな意味で引き際は今じゃないかと感じた」と説明し た。 日米24年間にわたった現役生活では先発、中継ぎ、抑えの全てで活躍し、横浜(現DeNA)と楽天でそれぞれ日本一に貢献。だが「勝ったとか優勝し たという以上につらかったことを思い出してしまう。私の半分は悔しさと打たれたことで支えられている」と振り返った。
2013年に出身地の仙台市を本拠地とする楽天で日本球界に復帰し、同年に球団創設9年目で初めてとなる日本一に貢献。故郷でユニホームを脱ぐこととなり「こんな幸せなことはない」と実感を込めた。(共同)
楽天・斎藤隆投手の話「チーム、自分の状況を考えて今かなと思った。投げるには投げられるが、回復に2日も3日も要するようになった。自分の地元(仙台)でユニホームを着て、日本一にまでなれたのは本当に幸せなこと」
レッドソックス・上原浩治投手の話「巨人に入団したとき、横浜のエースが斎藤さんだった。先発から中継ぎ、そしてクローザーと似たような道を歩んでいると、僕は勝手に思っている。救援投手は皆、斎藤さんを目標にしているところがあった」
レッドソックス・田沢純一投手の話「(米大リーグ1年目にチームメートだった)あの人の存在がなかったら、今の僕はなかったぐらい大事な人。寂しいのは寂しいけど、僕の師匠であることは変わらない。これからも野球や人生でいろんなアドバイスをもらえたらいいかなと思っています」