標高136.4m!「最も標高の高い地下鉄駅」は仙台市の動物園にあった!

丘陵地にある地下鉄駅


仙台市地下鉄東西線の八木山動物公園駅 Image by MaedaAkihiko(Wikipediaより)

地下鉄の駅といえば文字どおり、線路とホームが地下深くにある印象を受けます。しかし中には、地下にありながらも標高的には高い場所に存在する地下鉄駅もあるから面白いです。

例えば、仙台市地下鉄東西線に「八木山動物公園駅」があります。路線図を見ると、仙台市を横断する東西線の西側終着駅だとわかります。

駅名が示すように、1965年(昭和40年)にオープンした八木山動物公園に直結する形で、2015年(平成27年)に駅が開業しました。

動物園(地下鉄駅)の名前は「八木山」です。平凡社『日本歴史地名大系』によると、仙台市西部の丘陵地にして、大正時代に周辺を所有した八木久兵衛が名称の由来とされています。

この丘陵地帯の頂上付近(の地中)に地下鉄駅がつくられると、標高136.4mに駅のレール面が敷設される形になり、結果として、日本で最も標高の高い地下鉄となったのですね。

日本一標高の高い地下鉄駅には異論も

しかし、この標高が高い地下鉄駅も、解釈によっては異なる場所が日本一となるようです。異論としては、神戸市営地下鉄の「谷上駅」を挙げる動きもあります。

この駅の標高は244mに達します。しかし、上の写真を見てもわかるように地上駅です。

もともと、この駅を利用していた民間の鉄道会社が、200億円で経営権を神戸市に譲渡し、2020年(令和2年)に神戸市営地下鉄になりました。

結果、地上駅でありながら谷上駅は地下鉄の駅となります。そこで「日本で最も標高の高い地下鉄駅」という称号の可能性が生まれたのですね。

もともと、八木山動物公園駅が2015年(平成27年)に日本一を獲得する前は、同じく神戸市営地下鉄の総合運動公園駅(地上駅)が、レール面の標高102.74mで日本一を誇っていたそうです。

ある意味、神戸市営地下鉄の地上駅から、仙台市地下鉄の地下駅へと移った日本一の座を、神戸市営地下鉄の地上駅が奪い返す形になったのですね。

ただ、地上駅の標高を「最も標高の高い地下鉄駅」と呼んでいいのか、議論は分かれるようです。

日本記録認定協会の『日本記録』も、仙台市地下鉄東西線の八木山動物公園駅を日本一と認めています。そこで今回は、仙台市のほうを日本一として紹介しました。

なんであれ、駅や鉄道の日本一は興味が尽きません。ぜひ、近くを旅した際には立ち寄って、どちらに軍配が上がるか考えてみてくださいね。

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