宮城、山形両県議会の交流議員連盟の総会が4日、山形市であった。議員の「本領」を発揮しようと、本年度の交流事業は従来の講演会ではなく、両県議がグループ討議するワークショップを初開催。宮城、山形をつなぐ「横軸」道路の課題などを熱心に話し合った。
宮城県議32人、山形県議26人が参加した。両県の(1)横軸道路と鉄道整備(2)空港、港湾の活用(3)食と農の広域連携(4)インバウンド戦略-の4テーマに分かれ、連携強化のアイデアを付箋に書き込み、意見を出し合った。
横軸道路では県境をまたぐ山形自動車道や国道48号、二口林道などの重要性を再確認。「専門委員会をつくり、きちんと整備構想をまとめる必要がある。両県知事に任せていても前には進まないだろう」との声が出た。
石巻港と酒田港を結ぶ道路「みちのくウエストライン」の早期実現を求める意見のほか、仙台空港と山形、庄内両空港の相互発展策を考えるため、両県議会に協議の場を設置する提案もあった。
サクランボを仙台圏でPRする際に宮城県議が同行するアイデア、宮城と山形の対抗心を逆手に取り「ライバルまつり」と題したイベントを企画し、仙山圏の話題性を高める案なども浮上した。
ワークショップは2006年の議連発足後、初の試み。交流事業は講演会や現地視察が定番だったが、「議論することが議員の役目」とスタイルを一新した。
総会では本年度会長に鈴木正法山形県議会議長を選出した。副会長に就いた安藤俊威宮城県議会議長は「宮城、山形が連携することで、全国のモデルになれる要素はたくさんある」と強調した。