嵐の櫻井翔(41)が窮地に立たされている。15日に日本テレビ系報道番組「news zero」にキャスターとして出演するも、故ジャニー喜多川氏が行っていたとされる性加害問題に言及せず。これに対し賛否両論とはいえ、日テレ局内からは批判が上がっており、報道番組キャスターとしての地位が危うくなっている。
ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長は14日、動画で性加害問題について謝罪した。翌15日は「news zero」月曜キャスター、櫻井の出演日であり、どのようなコメントをするかが注目されていた。
ところが番組内でこの問題を取り上げる間、櫻井は画面から姿を消し、メインキャスターの有働由美子だけで進行。「この件については、番組で話し合って私が話します」と切り出し、ジャニーズへの期待と番組の性被害は許さないという姿勢について語った。
この番組の対応についてはSNSでも賛否の別れるところなり、櫻井に配慮した日テレを擁護する声がある一方、「キャスターを名乗るなら発言すべき」という論調もあった。
番組内で櫻井がどのように振る舞うかに関して、「月曜の朝からどうするかという話し合いがずっと行われていた」(日テレ関係者)
結局、何も語らないという結論に達したのだが、制作会社関係者は「櫻井のほうから話したいという強い意向もなかったそうですし、最終的にはテレビ局側のジャニーズに対するいつもの忖度だったようです」。
ただ日テレ内が番組のやり方にもろ手を挙げて賛成、というわけではない。反対の声も数多く聞かれている。「『報道がそういう姿勢でいいのか』『情けない』といった声があちらこちらから上がっていました」(同)。裏番組のTBS系報道番組「news23」が積極的にこの問題を取り上げているのに比べると、あまりにも〝弱腰〟に見えてしまうのだ。
櫻井は2006年に「NEWS ZERO」(当時)のキャスターに起用されてから、選挙特番の司会を務めるなど、それこそ〝日テレ報道番組の顔〟として活躍してきた。ただ今回の一件で、それも大きく揺らいでいる。
「日テレはこれまで視聴率を稼ぐために櫻井を起用してきた。しかしこのような時に話せなかったことで、一気に風当たりが強くなってきた。局内はキャスターとして厳しい、という空気に包まれています。もちろんすぐに降板ということはないでしょうが、いずれその方向に向かうことになるでしょう」(別の日テレ関係者)
何年にもわたってアイドルやタレントキャスター、とりわけジャニーズキャスターについて批判の声も多かった。その理由はまさしく、ジャーナリストに比べて圧倒的に制約が多すぎるからだ。今回の一件で、それが改めて明らかとなった。