政府は10日の閣議で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、品薄となっているアルコール消毒液の代わりに使われることのある「次亜塩素酸水」について、「現時点では手指の消毒に活用することについての有効性が確認されていない」とする答弁書を決定した。立憲民主党の早稲田夕季衆院議員の質問主意書に答えた。
次亜塩素酸水は、塩酸や食塩水を電気分解してつくられ、調理器具の洗浄消毒などに使われる。新型コロナウイルスの感染拡大に伴うアルコール消毒液不足を受け、住民に無償配布を始めた自治体もある。
政府は答弁書で、現時点で有効性が確認されていないことを指摘。アルコール消毒液の不足には「厚生労働省、経済産業省が作製したポスターで『手洗いを丁寧に行うことで、十分にウイルスを除去できる。さらにアルコール消毒液を使用する必要はない』などの内容を示すなどしている」と答えた。【佐藤慶】