「日本人がボジョレー・ヌーヴォーを温泉に入れて楽しむ」といった写真は、毎年、ボジョレー・ヌーヴォー発売の時期にこちらスイスの新聞で報道され話題になる。
生産地、フランスでもネガティブな印象があることは聞いた。
私はこのことを数年前、日本の友達に話したことがあるが、「そんな不謹慎な日本人は絶対いません。聞いたこともありません」と言っていた。
しかし私のような海外に住んでる者が知っているということは、このような写真が毎年掲載されるからに他ならない。
まあ大事なことではないにしても、悪気はない日本人のファッションだと思えばよいのかもしれないが、ワインとチーズはヨーロッパ諸国において最も重要な文化的食品のひとつだということ。心をこめて誇りをこめて造る歴史そのものだ。日本の米作り、酒造りと同じことになる。
前から「日本人はチーズの食べ方を知らない」「何でも冷蔵庫から出してすぐ食べる。残念!」と言うイタリア人がいることを聞いていた。
この写真について書いてあることは、
「世 界中でBeaujolais-Nouveau-Weinfest(ボジョレー・ヌーヴォーのワインを祝う)。日本にだって送られる。この日本人女性たちは Spa-Ritual(スパの儀式)としてこのワインを祝うことを考え出した。Schade um den schoenen Tropfen!(このおいしい(美しい)ワインのしずくにとってはもったいない(残念な)ことだ)」
勿論ワインを輸入して買い上げたのなら何をしても良い。お金を払ったんだから「何で悪いの!」ということだろう。「私たちヤバイ! クール! 楽しんでます!」と聞こえてきそうだ。
食べ物、飲み物をこのようなお祭りに使う心が「おもてなし」の心と同じなのかと私は聞きたくなる。
海外のスパで日本酒を流し込み悦に入る外国人がいるとはあまり考えられない。まあ色がないから綺麗ではないし。大金持ちの田舎者ならありえるかも。
どうでもいいけど、このような報道が毎年あることを知ることは良いことなのではないか。