外国人を対象にした日本酒ツアーが2月26日、塩釜市内であった。日本酒造組合中央会(東京)の主催で日本酒を愛好する8カ国の14人が参加。同市本町の「浦霞醸造元 佐浦」(佐浦弘一社長)を訪れ、仕込み蔵などを見学して日本酒への理解を深めた。
23日から始まったツアーは米沢市、天童市などの酒蔵を訪問した後、塩釜市に入り、塩釜水産物仲卸市場と塩釜神社などの観光コースを巡回。「浦霞」では、酒造りと東日本大震災からの復興について説明を受けた。
見学終了後の試飲会で参加者たちは「果物のような香りがして、飲みやすい」「バランスがよい」などと感想を語った。
ブラジルですし店を経営するエドワルド・プレシアードさん(43)は「日本酒には作り手の情熱と美しい文化が感じられる。それぞれの蔵に個性があった」と言う。
佐浦社長は「海外の日本酒ファンは着実に増えている。今回をモデルケースに、酒と食文化を結びつけたフランスのワインツーリズムのようなインバウンド(訪日)観光を目指したい」と話した。