正蔵“出直し高座”で自虐ネタ「怖い物は…祝儀袋だ」

東京国税局から約1億2000万円の所得申告漏れを指摘されていたことが16日に発覚し釈明会見した落語家、林家正蔵(44)が18日、東京・上野の鈴本演芸場で、会見後初の高座に挑んだ。父で落語家の故林家三平さんのゲンコツを頭にかざすポーズで申し訳なさそうに登場し開口一番、「皆さん、税金はしっかり納めましょう!」とあいさつ。自虐ネタで会場の爆笑を誘い、“出直し高座”を見事務め上げた。

 釈明会見後、正蔵が初めて高座に上がった。
 この日は“正蔵効果”からか、約280席の会場は満席で立ち見も出る盛況ぶり。注目の中、8番目に登場した正蔵は、三平さんのゲンコツを頭にかざすポーズをしながら申し訳なさそうに現れ、「皆さん、税金はしっかり納めましょう!」と大声であいさつ。
 続けて、「ここに来る前にテレビ東京の番組『韓国宝探し』のロケで浅草の仲見世を歩いていたら、道行く人の反応がいつもと違っていた。『あの修正申告の…』とか『悪質の…』とか言われて、かなりこたえました。お騒がせしました」と本音をチラリと盛り込みながらも絶妙なトークを繰り広げ、観客を爆笑させた。
 演目は義兄、春風亭小朝(52)が作った新作「豆腐小僧」。弱虫の妖怪小僧とその兄を演じ分け、オチの部分では「妖怪が怖いものは桜金造の目つきと…、地下室の祝儀袋だ!!」と自虐ネタをぶちまけるなど、最後まで笑いの絶えない高座を披露。見事“出直し高座”を成功させた。
 出番の後、正蔵は報道陣に「きょうは出演者から『独特な反応がある』といわれてて、本当に、本当に(高座に上るのが)怖かった」と本音を漏らしつつも、「お騒がせして申し訳ない気持ちでいっぱいだったけど、お客さんの反応が温かくて本当にうれしかった」とほっとした表情。
 釈明会見後、料理番組で共演したタレントのヒロミ(42)から電話があったといい、「『落ちついたらメシでもいこう』って。本当に色んな方に迷惑かけちゃった。今後はオヤジの芸は継ぎつつ、システムは新しく変えていく。落語家として謙虚な気持ちで笑いを提供していきたい」と真剣な表情で語った。

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