毒舌おやじブーム終焉

「『梅ズバッ!』が9月いっぱいで打ち切りになることが正式に決定したそうです。これは、毒舌オヤジブームの終了を示しているのかもしれませんね」

 そう語るのはフジテレビで仕事をする放送作家。『梅ズバッ!』とは、俳優でタレントの梅沢富美男(68)が司会を務める『梅沢富美男のズバッと聞きます!』(フジテレビ系、毎週水曜日22時から)のことだ。

『梅ズバッ!』は昨年4月にスタート。ゲストで登場する芸能人に対し、離婚や不倫といった事件の後の心境など、聞きにくいことを毒舌に定評のある梅沢が、ズバズバ聞いていくトークバラエティ番組だ。

 番組の初回から高畑淳子(64)に息子の話題を切り込んだり、トレンディ俳優として活躍した陣内孝則(60)、柳葉敏郎(58)、浅野ゆう子(58)らに当時の撮影秘話を聞くなど、タイトル通りズバズバ聞いていく内容で開始当初は話題を呼んだ。

「『ミヤネ屋』(日本テレビ系)や『バイキング』(フジテレビ系)のコメンテーターとして出演していた梅沢の舌鋒鋭いコメントが好評で始まった、梅沢の初めてとなるMC番組『梅ズバッ!』ですが、当初は10%弱あったという視聴率は、現在では5~6%がせいぜい。ヒロシの件もあり、番組は終了するみたいですね」(前出の放送作家)

 “ヒロシの件”とは、5月29日の放送回のこと。

「ヒロシです……」のフレーズで一世を風靡したお笑い芸人で、現在はキャンプ動画が人気で、YouTuberとしても活躍するヒロシ(47)が、自身のツイッターで不満をぶちまけた。

『梅ズバッ!』がヒロシに直撃取材を敢行

 ヒロシは5月22日の朝に以下のようにツイート。

「俺は一発屋だと言われるのが嫌で、頑張って今のクソ忙しい状況を作った。先日、俺の今の成功を純粋に密着したいと某番組からオファーを受けた。一発屋の内容ではないと。予告を観たらあの一発屋が大儲けという見出し。ガッカリだわ。全てではないが、テレビは安易で嘘が多すぎる。レベルが低すぎるわ」

「ヒロシが出演する5月29日放送回の予告が、22日放送の『梅ズバッ!』の番組最後に流れたんですが、そのテロップに“芸能人Hがアウトドア新ブームでボロ儲け年商〇億円!?”とあった。さらに、番組ホームページにも“哀愁漂う自虐ネタで一世を風靡したあのピン芸人が、なんとアウトドアビジネスで大成功してた!”と、一発屋芸人がYouTubeブームに乗って儲けているともとれる内容の記載があり、これを見て、ヒロシがブチキレたようです」(前同)

 29日の放送では、「実はこれは当番組のことだった!」と、ヒロシのツイートを取り上げ、「(ヒロシは)収録後はにこやかに帰ったはず。いったい何に怒っているのか、ズバッと直撃」と、番組スタッフがヒロシに取材を敢行。

 ヒロシは「一発屋って言われてるじゃないですか。そう思われてもしょうがないんですけど、僕のファンの方、結構いるんですね。そういう人たちにも惨めな思いをさせる」と、ツイートの真意を明かした。

 ヒロシの説明を受け、番組スタッフは「その件については配慮が足りなかったと思います」と謝罪し、ヒロシも謝罪を受け入れた。その後、「問題が解決したところで……」とテロップとナレーションが入り、「キャンプ系YouTuberとして一発逆転」「動画の広告や企業案件で大儲け」といった内容の密着映像が流れた。

 この番組内容を受け、ヒロシが「やっぱりね」と再びツイートした。

「29日の『梅ズバッ!』では、“ヒロシは一発屋”という表現の内容になっていたことで、ヒロシは“やっぱりね”とツイートしたんだと思われます。ヒロシのツイートを受けて、ネットでも“失礼な感じですね”“ガッカリ”といった『梅ズバッ!』批判の声が続々と上がりました。視聴率の低迷と、こういった批判の声が相次いだことを受けてフジテレビサイドは打ち切りを決めたのかもしれません。

 梅沢さんの毒舌を売りにしてきた番組構成でしたが、最近『バイキング』の坂上忍さん(52)にも、“やりすぎ”“独善的すぎる”といった意見が寄せられていて、視聴率も下がってきています。一時期はもてはやされた“オヤジタレント”の毒舌ですが、ブームはここにきて終焉を迎えたといっていいでしょう」(民放局ディレクター)

『梅ズバッ!』に続き、『バイキング』にも危機到来か!?

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