国会議員の「二重国籍」が注目されている。民進党の蓮舫代表に続き、自民党の小野田紀美参院議員も、米国との「二重国籍」状態で、現在、米国籍放棄の手続きを進めていると、自らのフェイスブック(FB)で明らかにしたのだ。小野田氏が「日本国籍選択」を証明するためFBで戸籍謄本の一部を開示したことで、蓮舫氏の対応も問われそうだ。
安倍晋三首相と蓮舫氏が激突した5日の参院予算委員会の前日、「二重国籍」問題で動きがあった。自民党議員の「二重国籍」が発覚したのだ。
小野田氏は1982年、日本人の母親と米国人の父親との間に米国内で生まれ、米国籍も取得した。母親の地元の岡山県で育ち、大学卒業後に東京都北区議に当選。2期目の途中で辞職し、今年7月の参院選に出馬して当選した。
同氏のFBなどによると、参院選に出馬する前の2015年10月に、日本国内で「米国籍を放棄する」と宣言、「日本国籍を選択する」手続きを終えた。蓮舫氏の「二重国籍」問題を受けて最近調べたところ、米国内での「放棄手続き」が終わっていなかったという。
これを証明するため、小野田氏はFBで自身の戸籍謄本を公開した。そこには、明確に「【国籍選択の宣言日 平成27年(15年)10月1日】」と記されていた。
小野田氏は4日、「大変申し訳なかった」と国会内で記者団に語った。
実は、「国籍選択」を証明するための戸籍謄本の開示は、インターネットの言論プラットフォーム「アゴラ」も先月29日、蓮舫氏に対して公開質問状で要求している。
自民党の1年生議員が問題発覚直後に出せたものを、どうして民進党代表が1週間近くも出せないのか。疑問は膨らむ。