気仙沼で秋サケ漁始まる 初日水揚げは前年の3割

宮城県気仙沼市で8日、大川をさかのぼる秋サケの定置網漁が始まった。初日の水揚げは、昨年の約3割の66匹だった。漁は今月下旬~11月上旬がピークとなる。
 雨が降る早朝、同市幸町の大川下流にある捕獲所で作業がスタートした。気仙沼鮭(さけ)漁業生産組合の組合員が、網に掛かったサケを作業船で運び次々と水揚げした。
 4歳魚の、体長70センチほどの標準サイズが中心で、雄が38匹、雌は28匹だった。来年の稚魚放流に向けた採卵はせず、漁獲量がまとまるまで待つという。
 菅野幸一組合長(72)は「不漁予測の中ではまずまずではないか。経営にも影響するので、昨年以上の来遊を期待する」と話した。組合は1万1500匹を捕獲して市内のふ化場で稚魚を育て、来春は700万匹の放流を目指す。
 昨年は、台風19号で増水し、網などが流され10日間、漁を中断する期間があった。漁獲量は6230匹で、平成(1989年)以降で最少だった。

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