東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県気仙沼市本吉町の女性4人のグループが、海産物や農産物を提供する直売所「蔵内海の駅よりみち」を同町蔵内地区にオープンさせた。「地域の魅力を発信したい」と意気込んでいる。
海の駅はプレハブ平屋の約30平方メートル。地元産のワカメ「こいわかめ」や昆布などの海産物、大根やサツマイモ、パプリカなどの野菜を販売する。軽食コーナーもあり、「こいわかめうどん」(400円)が食べられる。
蔵内地区を含む一帯は震災で約160戸の住宅の半数が流され、十数人が亡くなった。グループの中には漁船や養殖施設を流された女性もいるが、地域の交流拠点をつくろうと7月中旬ごろから準備を進めてきた。
店舗の建設資金約300万円は神戸市の企業の助成金を活用し、土地は津波で流された住宅の跡地を借り受けた。グループの三浦絹子代表(56)は「仮設住宅などに暮らす住民らが気軽に寄り道してもらえる場所になればいい」と語る。
営業は毎週日、月曜日の午前9時~午後2時。